硝子


死にもの狂いで私達はちぢんでゆく

嘘をつけない花がそこにはある

硝子窓に映る冬景色

枯れた草が風に揺れて硝子越しに私の手の甲をそっとなでる

欲望が欲しいと言った老人を殴る少年の姿が不意に頭に浮かぶ

曇り空に一滴

涙の匂い

私は眠れそうになくて

今夜

海のピアノで

プラスティックに関連した講議を聞くつもりだ
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