終末


荒れ模様の天気

何日も何日も、

それは休息なしに雨を降らせている

水たまりに浮かぶ枯れ葉の小舟

そして、地震は繊細な断層の神経を蝕み

都市は夜空に燃えさかるビルの炎に包まれる


混乱の中に、

項垂れた注意を送るとき、

気が付くと、

私の腰のあたりまで水が溢れている


私の唯一の所有物は、

私の手と私の心臓

カモメは夜空に避難し言葉を翼に変えた


「おお、私はどんなふうに彼らの翼にあこがれている?」


気付けば砕けた水晶のように

言葉が水の中で反響する


そして、しずんでゆく音もなく




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